台風20号ノグリーが発生し、その進路は当初と大きくルートを変えて日本列島に近く見込みとなっています。先日の台風19号に続き甚大な被害にならないかルートが不安視されています。
日本への上陸の可能性があるか、またその大きさや進路ルートを、気象庁・米軍JTWC・ヨーロッパ中期予報センターなどの最新の進路図で比較していきたいと思います。
台風20号は「Neoguri(ノグリー)」と名付けられています(韓国語の「タヌキ」の意味)。
なお、台風の現在地をリアルタイムで知りたい場合は「Windy」がおすすめです。台風19号の際にご紹介した記事でご確認ください。
目次(こんなことがわかります)
台風20号ノグリーの進路は上陸?
台風20号ノグリーの進路は発生当初はフィリピンルソン島付近へと向かうルートになっていましたが、ここにきて大きく北よりに進路を変え、沖縄本島や大東島に接近する見込みとなっています。
ただ、22日には「温帯低気圧」に変わる見込みで、台風のまま上陸とはならなそうです。以下で詳しくみていきたいと思います。
気象庁の進路図
気象庁では台風20号について以下情報を発表しています。10月18日21時45分現在の情報では台風20号は沖縄の南(北緯 20度25分/東経 129度25分)で、中心の気圧は1000ヘクトパスカルで北北西にゆっくり進んでいるそうです。
■大きさ :ー
■強さ :ー
■中心の気圧:1000ヘクトパスカル
■最大風速 :20メートル
■最大瞬間風速:30メートル
また、勢力は18日は1000hPa(ヘクトパスカル)、19日は996hPa、20日は998hPa、21日は1002hPaと予想されており、勢力は大きくならずに温帯低気圧に変わる見込みのようです。
米軍JTWCの進路図
米軍の台風警報センター(JTWC)でも、台風20号の進路発表を当初と大きく変え、沖縄方面に近く見込みと発表しています。
赤い字で「NEOGURI」と示された部分が台風20号(ノグリー)になります。
なお、進路予想図については以下のように発表されています。
※ 協定世界時(UTC)で表示されているので、9時間を足すと日本時間になります。「18/06Z」は10月18日6時ですがアメリカ時間のため、9時間を足してご覧ください。(例「18/06Z」=「10月18日15時」)
22日の時点では赤色の範囲がなくなり温帯低気圧になるという見込みのようです。
ヨーロッパ中期予報センター進路図
10日先までの進路予想を確認できるヨーロッパ中期予報センター(ECMWF)の進路図を見てみたいと思います。
色の違いは風の強さを示し、黄色:10~15m/s。薄い黄緑:15~20m/s、黄緑:20~25m/sとされています。
以下「東南アジアおよびインドネシア」エリアについて日を進めて見てみます。(10月18日9時時点の観測)
10月18日
沖縄の南のほうに黒い丸があります。そこが台風20号になります。
10月19日
予報円は小さくなっているように見えます。
10月20日
ヨーロッパ中期予報センターではこの時点で台風らしき姿が見えなくなっています。
10月21日
10月22日
10月23日
ウェザーニュースの進路図
ウェザーニュースでも同じ進路を予想、22日までには温帯低気圧に変わる見込みと予想しています。
【台風20号情報】
18日(金)15時現在、台風20号(ノグリー)は、沖縄の南の海上でほとんど停滞しています。
発達の兆候はあまり見られず、22日(火)までには沖縄の南で温帯低気圧に変わる見込みです。
ただ、動きが遅いため、南西諸島では高波や局地的な雷雨に注意が必要です。https://t.co/Dac144NPT0 pic.twitter.com/DMHziLImoD— ウェザーニュース (@wni_jp) October 18, 2019
まとめ
台風20号については気象庁、米軍についてはさほど勢力を増す可能性は低く、速度も遅いため22日には温帯低気圧に変わる見込みとしています。予報円が大きいため進路が定かでない部分もあり、今後の進路によっては西日本にもたくさんの雨をもたらす可能性もある様子です。
また、ウェザーニュースの予想にもある通り、すでに南西諸島では風が強く、波やうねりの高い状態が続くおそれがある様子。秋雨前線など重なってまとまった雨となりそうですので、台風19号で影響を受けた地域では引き続き警戒が必要になります。
また、今後台風21号のたまごとなりそうな熱帯低気圧も確認されているため、今後の予報に注意してお過ごしください。
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