台風12号(ドルフィン)が発生しました。日本上陸で関東から東北の沖合を通る進路となるようです。
こちらでは、台風12号のたまごの発生から進路予想、消滅までについて、「米軍台風警報センター」「ヨーロッパ中期予報センター」「気象庁」の予報から、台風についての最新情報をお伝えしていきたいと思います。
9月に入っても太平洋上の海面水温が高いため、台風のたまごが発生してもおかしくない状態と言われていましたが、ついに台風12号が発生。勢力は強くなく、直撃とはならないものの、秋雨前線もあり大雨や風には注意が必要です。
昨年も大きな被害を出した台風は9月〜10月に発生してます。油断せずに注視していきましょう!
目次(こんなことがわかります)
9月23日の台風12号の最新情報
台風12号は進路をやや東にとる見込みとなっており、関東の沖合を進む予想になっています。
これにより大雨の範囲は狭まるものの、風の影響が強まる可能性もあるそうで、注意が必要です。
9/23米軍の発表
9/23気象庁の発表
9/23日本気象協会「tenki.jp」の発表
【台風12号】関東の一部が強風域に、明朝にかけて強い雨風に警戒https://t.co/oLRXau9Htn
関東や静岡県の沿岸部、伊豆諸島が台風の強風域に。進路を北に変えながら房総半島を回り込むように進むため、風雨の強い状況が長く続く可能性がある。 pic.twitter.com/1VZTt61xA6
— ライブドアニュース (@livedoornews) September 23, 2020
米軍の台風12号の最新情報と進路図
米軍の合同台風警戒センター(JTWC)では、台風12号のたまごの発生をいち早く捉えることができます。
9月23日(水)現在の予報では、日本の南に台風12号の発生が捉えられています。
下の図の赤い矢印の「TS14W」が台風12号になります。(最初は台風のたまごで黄色い丸→その後オレンジ色→赤い矢印へと比較的早く発達し、現在日本に向かって進んでいます。)
「TS」 は「トロピカル・ストーム」の頭文字で、最大風速が17~25m/sの 台風などを言いますが、気象庁でもこれを台風12号と定めているものです。(次項で詳しく解説します)
(23/0545Zは日本時間の9/23 14時45分となります)
9月23日14時45分の米軍の最新の位置
9月22日14時45分の米軍の予報図
9月22日深夜2時半の米軍の予報図
赤い矢印TS14Wが台風12号です。
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9月20日14時半の米軍の予報図
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9月20日深夜2時半の米軍の予報図
通常、台風や熱帯低気圧になる可能性がある熱帯擾乱などが発生した場合には、丸で囲まれた印が表示されます。
色の種類によって発達度合いがわかり、台風や熱帯低気圧の場合には進路図が発表されます。(次で発表)
アメリカ海軍およびアメリカ空軍が共同で設置した、アメリカ国防総省の機関。ハワイ州真珠湾海軍基地にあり、熱帯低気圧や台風のたまご、津波の予報や警報を出す機関。
【LOW/黄色い丸】24時間以内に熱帯低気圧(台風含む)に発達する可能性は低い
【MEDIUM/オレンジ色丸】熱帯低気圧(台風含む)に発達する可能性が高いが24時間以上かかる
【HIGH/赤色丸】24時間以内に熱帯低気圧(台風含む)に発達すると思われる
【赤色矢印】熱帯低気圧(台風含む)となったことを示す
進路予想
米軍が捉えている台風12号について、進路図が発表されています。
ゆっくりと北上したあと日本に向かって接近し、日本時間で24日の3時〜日本に近づき、24日の夜以降に関東〜25日早朝にかけて東北を通る予報で進んでいます。
9月23日14時45分の米軍の最新の位置
24日早朝〜25日にかけて関東や東北地方に接近します。
9月22日14時45分の米軍の進路図
東北沖に抜けるまでの進路が表示されました。25日15時には中心が東北沖に進んでいます。
9月22日深夜2時半の米軍の進路図
24時〜25日早朝にかけて関東〜東北を進む予報となっています。
気象庁の台風12号の予報と進路予想図
気象庁でも台風12号の発生が発表されました!
気象庁では台風の発生、もしくは台風に発達すると思われる熱帯低気圧(台風のたまご)が発生した場合、予報や進路図の情報が発表されます。
米軍が定めている台風と同じものを「台風12号」と定めて進路などが出ています。
■進行方向と速さ:北東 毎時30km
■中心の気圧:985ヘクトパスカル
■中心付近の最大風速:25メートル
■最大瞬間風速:35メートル
今後の進路は以下のように予報されています。 関東地方に近づくのは25日3時、26日には温帯低気圧に変わり三陸沖へ→予想となっています。
・24日9時の予報 銚子市の南東約230km (北東へ毎時15km/985hPa)
▼
・24日21時の予報 銚子市の東約330km (北東へ毎時15km/990hPa)
▼
・25日21時の予報 襟裳岬の南東約340km (北北東へ毎時20km/992hPa温帯低気圧)
9月22日 6時45分の気象庁の進路図
台風12号の進路が発表されています。
現在は日本の南にあり992haです。
9月20日 午前の気象庁の予報図
20日午前中はまだ「熱帯低気圧」でした。
進路は北寄りに進んで日本列島に差し掛かる予報ですが、24日9時には温帯低気圧に変わる予報となっています。
9月20日の気象庁の天気図
「熱低(熱帯低気圧)」表示から「台風」表示に変わりました。
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(半日前)画面中央下部分に「熱低」表示=熱帯低気圧あり。「ほとんど停滞」とのこと。
9月22日の気象庁の天気図
引用元:気象庁
気象庁から発表されている「海面水温」の図を見ると、太平洋上は依然として30度以上と、水温が高い状態が続いており、海面水温が高いエリアを通過すると台風に発達する可能性が高まります。
9月17日の気象庁の海面水温図
日本のすぐ脇の海面水温は30度を切りましたが、太平洋上は依然として30度以上と高い状態が続いています。
台風のたまごや熱帯低気圧が発生する可能性はまだまだありますので注意が必要です。
台風12号になると「ドルフィン」と名付けられます。これは「台風委員会加盟国」で使う140個の台風名のうち74番目で、香港が提供した名前です。中国語で「Dolphin(ドルフィン)」=「白いるか」を意味し、香港を代表する動物だそうです
日本気象協会の台風12号の進路予想
「tenki.jp」を運営する日本気象協会でも台風12号の発生と、進路予報について発表しています。
23日22時現在、八丈島の東160kmにあり、24日の9時には銚子市の南東約230km、24日21日には銚子市の東約330km、その後は温帯低気圧に変わっていく見込みと予想しています。
台風周辺の地域には強風・大雨、進路の海域にはしけへの警戒を呼びかけています。
【台風12号 関東地方のほぼ全域が強風域に】 https://t.co/ttm1PKfe7i 23日(水)午後9時現在、台風12号が八丈島の東の海上約130kmを北東に進んで..
— tenki.jp (@tenkijp) September 23, 2020
ヨーロッパ中期予報センターの台風12号の進路は?
ヨーロッパ中期予報センターでは10日先の気象予報を見ることができます。
以下の図は850hPaでの平均海面気圧と風速の予測を表しています。
日付を進めてみてみると9月24日に台風のたまごのような等圧線が見て取れます。
【9月21日の予報図(9月20日9時計測)】
【9月22日の予報図(9月20日9時計測)】
【9月23日の予報図(9月20日9時計測)】
【9月24日の予報図(9月20日9時計測)】
ただ、これが確実に台風になるかという予想はまだわかりません。
引き続き確認していきたいとおもいます!
中期気象予報のための数値解析手法を開発している国際組織。イギリスにあり、ヨーロッパ22ヶ国が加盟しています。
windyで見る台風12号の予報
携帯やPCのブラウザからも簡単に見ることができる「Windy」は、台風だけでなく、様々な気象情報を見ることができる便利ツールで、世界中のサーファーや釣り人などにも愛用されています。(チェコ提供)
こちらのデータはヨーロッパ中期予報センターのデータを活用していますが、やはり24日に風の流れが確認できます。
(見方)
左下の赤い「▶︎」で日付を進めることができます。上部中央の「Windy」ロゴをクリックすると大きな画面が開くので、好きな場所に移動して予報を見ることができます。
台風12号は日本接近(関東〜東北への影響あり)
日本でも「台風12号」の発生を捉え、日本・関東へ近づく予想となっています。
24日夜〜25日にかけて関東地方から東北に進む予報ですが、25日以降東北沖で温帯低気圧に変わる見込みです。
台風の勢力は猛烈ではないものの、「台風」である以上雨風には注意が必要です。
また、太平洋上の海面水温が高い状態が続いているので、いつ次の台風のたまごが発生してもおかしくない状態となっています。
昨年、日本に大きな被害をもたらした台風も9月、10月の上陸でしたので、これからまだ大きな台風が発生し、日本へ接近・上陸などで影響をもたらす可能性があります。
引き続き、注意して見ていきたいとおもいます。
昨今、台風の上陸予想も進化していますので、早めに情報を収集し、備えましょう!