台風16号(ナンカー)のたまごが南シナ海で発生して台風16号となりました。
南シナ海では台風15号も発生していましたが、そのすぐ近くで台風16号のたまご(熱帯低気圧)が発生しています。
台風16号の進路予想について、米軍(JTWC)や気象庁の進路図などから確認して行きたいと思います。
日本では、熱帯低気圧の風速が 17.2m/s を超えると「台風」とされていますが、台風になっても進路はベトナム〜ラオスと予想されており、日本への影響はないと思われます。
なお、進路は随時変わるので、週間予想を見るのに便利なヨーロッパ中期予報センターやWindyでも合わせて確認していきます!
目次(こんなことがわかります)
台風16号のたまごが台風へ(10月12日)
10月12日時点で、アメリカ米軍から台風16号のたまご(熱帯擾乱)が発表されていましたが、そちらが正式に台風16号となりました。
気象庁でも「熱帯低気圧c」として昨日から発表されていましたが、「台風16号」に発達したと発表され、10月13日現在、台風16号は南シナ海を西方面に進んでいます。
気象庁発表の進路図でも今後は海南島→トンキン湾→ラオスへと進み、日本上陸の心配はないようです。
(熱帯低気圧の風速が17.2m/Sを超えると「台風」として発表されます。)
・中心気圧:992hPa
・中心付近の最大風速:23m/S
・最大瞬間風速:35m/S
熱帯の海上で発生する低気圧を「熱帯低気圧」と呼びますが、このうち北西太平洋(赤道より北で東経180度より西の領域)または南シナ海に存在し、なおかつ低気圧域内の最大風速(10分間平均)がおよそ17m/s(34ノット、風力8)以上のものを「台風」と呼びます。 引用元:気象庁
また、台風16号が発生した際の名前はマレーシアが提供した「Nangkaナンカー(果物の名前)」になります。
【台風16号情報】南シナ海を西に進んでおり、海南島付近を通過してベトナムに上陸する見込みです。ベトナムは台風15号の上陸で大雨被害が出ているため、影響の拡大が心配されます。https://t.co/wXJcYTB2Od pic.twitter.com/8bCbVFmLjV
— ウェザーニュース (@wni_jp) October 13, 2020
台風16号の米軍(アメリカ)台風警報センターの進路図
10月12日(月)18:15発表の米軍の予報図で台風16号の場所が発表されています。
赤い矢印で示された「TS18W」になります。
TS=「Tropical Storm(トロピカル・ストーム)」の頭文字で、最大風速が17~25m/sの 台風などを言いますが、気象庁でもこれを台風と定めています。
(米軍)10月13日21時30分
台風16号は海南島付近へ
(米軍)10月12日18時15分
台風16号「TS18W」となる
(米軍)10月11日14時30分
台風16号のたまご「93W」が発生
米軍の衛星進路図の見方
【黄色い丸(LOW)】24時間以内に熱帯低気圧(台風含む)に発達する可能性は低い。
【オレンジ色丸(MEDIUM)】熱帯低気圧(台風含む)に発達する可能性が高いが24時間以上かかる。
【赤色丸(HIGH)】24時間以内に熱帯低気圧(台風含む)に発達する可能性が高い。
【赤色矢印】熱帯低気圧(台風含む)
なお、米軍の進路図に記載されている時間は「協定世界時」のため、「+9時間」をして日本時間に置き換えることができます。
気象庁の進路図と天気図
日本の気象庁では10月11日の段階で「熱帯低気圧c」として発表されていましたが、そちらが「台風16号」となりました。
進路は台風15号と同じようにベトナム方面に進む予報となっています。
(気象庁) 10月12日12時50分
今後の進路予想は、
・12日21時:南シナ海
・13日21時:海南島
・14日21時:トンキン湾
・15日21字:ラオス(熱帯低気圧)
また、気象庁が出している、10月12日の天気図(アジア・太平洋版)を見ると、米軍で示されている台風16号のたまごの位置に「TD(熱帯低気圧)」の表示がでています。こちらが今発表されている「熱帯低気圧c」になります。
↓(気象庁) 10月12日の天気図予報↓
今後1日〜2日の間に「熱帯低気圧」となった場合、気象庁からも進路図が発表されますので追記していきたいと思います。
台風16号:Windyの進路予想は?
チェコが提供する気象サービス「Windy」はヨーロッパ中期予報センターのデータをつかって9日先の気象情報を見ることができます。
風や波などを可視化して見れるため、台風になりそうな風の渦が素早く見つかります。
15日付近に、南シナ海に小さな風の渦が見られ、こちらが熱帯低気圧になる可能性があります。
Windy10月15日予報図
台風16号のヨーロッパの進路予想は?
ヨーロッパ中期予報センター( ECMWF)では10日先までの進路予想を見ることができます。
以下は「東南アジアとインドネシア」地域の進路予想ですが、10月16日に小さな台風のような等圧線が見られます。
その渦はベトナム方面へと進み、18日には消滅しているように見えますが、まだ先の予報なので変わる可能性があります。
↓【10月16日予報図】↓
↓【10月17日予報図】↓
↓【10月18日予報図】↓
中期気象予報のための数値解析手法を開発している国際組織。イギリスにあり、ヨーロッパ22ヶ国が加盟しています。
日本への上陸・影響は?
台風16号が発生しました。台風はベトナム〜ラオス方面へと向かうため日本への影響はないようです。
ヨーロッパ中期予報センターの予報で見ると16日付近に台風のたまごが見つかりますがすぐに消滅するようでした。
同じ場所にWindyでも風の渦を見るけることができ、台風の発生と見て取れます。
また、台風17号のたまごも発生しています。台風にならずに熱帯低気圧の状態でも天候が崩れ影響がある可能性があるので、大雨などへの警戒をした方が良さそうです。
引き続き注意して見ていきたいと思います!